勝てない時期のカープをどう楽しむか|若手を見るという応援の形 

カープ3連覇を支えた中継ぎ陣をイメージしたブルペンのグローブと投手たち その他

今のカープを見ていると、正直しんどい試合も多い。

勝てそうで勝てない試合。
打線がつながらない試合。
若い選手がミスをして、経験不足を感じる試合。

3連覇を知っているカープファンほど、どうしても「あの頃」と比べてしまう。

タナ・キク・マルがいて、鈴木誠也がいて、新井貴浩がいて、エルドレッドがいて、投手陣にも確かな勝ちパターンがあった。

あの頃のカープを見ていた人ほど、今のチームに物足りなさを感じることもあるだろう。

ただ、だからといって、今のカープを見る価値がないわけではない。

むしろ、勝てない時期だからこそ見える楽しみ方もあると思う。

勝敗だけで見ない

プロ野球は143試合ある。

どれだけ強いチームでも負ける日はあるし、苦しいシーズンなら、なおさら負け試合は増える。

毎試合、勝った負けただけで一喜一憂していると、正直かなり疲れる。

もちろん勝ってほしい。

ファンである以上、勝利を願うのは当然だ。

しかし、今のカープを見るうえでは、勝敗だけではなく「内容」を見ることも大事だと思う。

若手が一軍の投手にどう対応したのか。
中継ぎ投手がどんな場面で投げたのか。
守備位置や走塁で何を意識していたのか。
結果は凡退でも、打席の内容はどうだったのか。

そういう部分に目を向けると、負け試合の中にも見どころはある。

今のカープは、勝敗だけで評価するよりも、チームがどう変わろうとしているのかを見る時期なのかもしれない。

若手の成長を見る

今のカープには、これから一軍で経験を積んでいく段階の選手が多い。

常廣、佐藤啓介、辻、名原、斉藤、二俣。

もちろん、すぐに全員が主力になるわけではない。

一軍の壁に跳ね返される選手もいるだろうし、結果が出ずに二軍へ戻る選手もいるだろう。

それでも、若い選手が一軍の舞台で経験を積む姿を見るのは、今のカープの大きな楽しみ方の一つだと思う。

今はまだ未完成でも、数年後にチームの中心になっているかもしれない。

その選手を、まだ世間的に注目される前から見ていた。

そう言えるのは、弱い時期や過渡期を見続けたファンの特権でもある。

人気になる前から応援する楽しさ

カープファンの中には、丸佳浩の63番ユニフォームを持っている人がいる。

坂倉将吾の61番を着ていた人もいる。

今でこそ主力として知られる選手にも、まだ若い背番号を背負っていた時代があった。

そういう背番号のユニフォームを球場で見ると、少し誇らしく見える。

「この選手が大きくなる前から応援していたんだな」

そう感じるからだ。

これは結果が出てから応援するのとは、また違った楽しさがある。

まだ注目されていない選手を見つける。
その選手が少しずつ一軍で結果を出す。
背番号が変わり、チームの中心になっていく。

その過程を見届けられるのは、ファンとしてかなり幸せなことだと思う。

現地でしか見えないものがある

今のカープを見るなら、できれば現地にも行きたい。

テレビ中継だけでは見えないものが、球場にはたくさんある。

試合前の練習中の振る舞い。
守備練習での動き。
ベンチでの表情。
ファンサービスの様子。
凡退した後の姿勢。
守備位置につく時の雰囲気。

そういう細かい部分は、現地に行かないとなかなか見えない。

そして、そういう部分を見ていると、プレーの結果だけではなく、人として応援したくなる選手が出てくることがある。

成績だけでは分からない魅力がある。

若手選手を応援するなら、現地で動きを見るのが一番早い。

「この選手、なんか良いな」

そう思える選手を見つけられるだけで、球場へ行く楽しみは増える。

苦しい時期こそ応援の意味がある

強い時は、自然と球場に人が集まる。

優勝争いをしていれば、チケットも取りにくくなるし、街全体も盛り上がる。

でも、チームが苦しい時期にこそ、応援の意味はあると思う。

勝てない時期にスタンドが寂しくなると、選手も苦しいはずだ。

もちろん、ファンにも生活があるし、無理をしてまで球場へ行く必要はない。

ただ、行ける人が現地で声を届けることには意味がある。

勝っている時だけではなく、苦しい時期も見ている。

そういうファンの存在は、選手にとっても大きいのではないだろうか。

3連覇と比べすぎない

3連覇時代のカープは本当に強かった。

あの時代を知っていると、今のチームに物足りなさを感じるのは自然なことだと思う。

ただ、あの3年間は球団史の中でも特別な時代だった。

あれを基準にして今のチームを見ると、どうしても苦しくなる。

今の若手を、全盛期の丸や鈴木誠也と比べても仕方がない。

今の中継ぎ陣を、3連覇時代の勝ちパターンと比べても仕方がない。

今のチームには、今のチームなりの成長過程がある。

過去の黄金期を懐かしむことは悪くない。

でも、それだけで今のカープを見てしまうと、目の前で起きている小さな成長を見逃してしまう。

最初からスターだった選手ばかりではない

今では名の知れた選手たちも、最初からスターだったわけではない。

丸佳浩が63番を背負っていた頃、将来MVP級の選手になると本気で予想していた人は、どれだけいただろうか。

坂倉将吾が61番を背負っていた頃、将来ここまで一軍で存在感を示す選手になると信じていた人は、決して多くなかったかもしれない。

新井貴浩がカープに戻ってきた時もそうだ。

もちろん期待はあった。

しかし、復帰後にリーグ優勝の中心となり、MVPを獲るところまで想像していた人は多くなかったのではないだろうか。

選手の未来は分からない。

だからこそ面白い。

今はまだ未完成に見える選手の中に、数年後の主力がいるかもしれない。

今はミスをしている選手が、将来チームを救う存在になるかもしれない。

そう考えると、今のカープを見る意味は十分にある。

今しか見られない瞬間がある

若手選手の初ヒット。
プロ初勝利。
初めてのお立ち台。
一軍で味わう初めての悔しさ。
二軍から再昇格して結果を出す瞬間。

そういう場面は、あとから振り返るとかなり貴重だ。

スターになってから見るのも楽しい。

でも、スターになる前の姿を見られるのは今だけだ。

何年後かに、

「あの選手の最初の頃から見ていた」

と言えるかもしれない。

それは、勝てない時期を見続けたファンにしか味わえない楽しみだと思う。

今のカープをどう楽しむか

今のカープを見るうえで大事なのは、勝敗から少しだけ距離を取ることだと思う。

もちろん勝ってほしい。

でも、それだけを追いかけると苦しくなる。

若手の成長を見る。
推し選手を作る。
現地でしか見えない姿を見る。
背番号が変わる前の選手を応援する。
未来の主力候補を今のうちから見つける。

そういう楽しみ方があってもいい。

カープには、また強い時代が来るかもしれない。

その時に、

「あの選手が若い頃から見ていた」

と言えるように。

今は今で、しっかり見届けたい。

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